「現在のWeb制作会社や広告代理店に不満はあるものの、長年の付き合いや保守契約の関係ですぐには乗り換えられない」「専門的な提案がなく、自社にWebの知見もないためどう指示を出せばいいかわからない」と頭を抱える企業担当者は少なくありません。

Webマーケティングで成果を出すために、必ずしも現在の発注先を解約してゼロから作り直す必要はありません。近年は、既存の制作会社や代理店をそのまま残した状態で、上流の戦略立案や施策のディレクション、社内担当者の育成を「第三者パートナー」として伴走支援するWebマーケティング会社が増えています。

本記事では、外部の独立した評価者の視点から、大阪府内で既存ベンダーとの協業・伴走支援に対応しているWebマーケティング会社7社の公開情報を精査し、客観的に比較しました。各社の特徴や支援形態、費用相場、選定時の判断軸を整理していますので、自社の課題解決に最適なパートナー選びの材料としてお役立てください。

大阪府で既存ベンダーと併走できるWebマーケティング会社の概要

掲載各社の共通点と違い

本記事で取り上げる7社は、いずれも大阪府内に拠点を構え、企業のデジタルマーケティングにおいて「作って終わり」「広告枠を売るだけ」ではなく、継続的な成果改善を伴走支援している事業者です。各社とも、既存の制作会社や広告代理店が存在する状況を前提とした相談を受け付けており、クライアント企業と既存ベンダーの間に立ったディレクションや、社内人材の内製化支援を強みとしています。

一方で、各社が注力する支援形態には明確な違いがあります。自社でSEOや広告を運用できるよう「教育・内製化」を主眼に置く企業もあれば、既存ベンダーへの指示出しや全体統括を一手に引き受ける「マーケティング部門代行型」、あるいはECサイトや特定媒体の運用改善に強みを持つ企業もあります。社内にWeb担当者がいる場合は内製化支援の列を、既存業者へのディレクション業務そのものを任せたい場合は支援形態の列を比較表で確認してください。

掲載各社の比較表

掲載順は評価順ではありません。

事業者 所在地 主な併走・支援形態 得意な支援領域 料金目安 見積もり・無料相談
スリードット株式会社 大阪市西区 内製化支援・ディレクション代行・スクール SEO・コンテンツ・MA・経営視点支援 個別見積もり 問い合わせ・電話相談対応
株式会社バリューエージェント 大阪市淀川区 Webマーケティング部門代行・協業支援 Webサイト改善指示書・広告運用・SEO 月額10万円台〜(プラン別) 無料相談・見積もり対応
株式会社コトウリ 大阪市中央区 かかりつけWeb屋・セカンドオピニオン伴走 アクセス解析・改善提案・社内自走化 月額15万円〜(3ヶ月〜) 無料相談・ポテンシャル診断
有限会社流楽 大阪市西区 完全自走化を目指す伴走コンサルティング サイトスタイリング・SEO・UI/UX改善 個別見積もり(要相談) 初回無料相談対応
株式会社モンゴロイド 大阪市北区 一貫伴走支援・パートナー提携 ECモール運用・Web広告運用・データ解析 個別見積もり(案件別) 無料診断・問い合わせ対応
株式会社アン 大阪府池田市 共創型Webパートナー・運用改善伴走 現状みえる化・サイト改善・SNS/広告 個別見積もり(プラン別) オンライン無料個別相談対応
株式会社PLAN-B 大阪市西区 インハウス支援・統合マーケティング伴走 SEO・LLMO対策・Web広告・SaaS連携 個別見積もり 無料相談・アカウント診断

比較表の記載内容は、各事業者が公開している公式情報および提供情報に基づいています。支援範囲や契約形態によって月額費用や稼働時間が変動するため、検討の際は各社へ具体的な現状体制を伝えた上で詳細見積もりを取得してください。

大阪府で既存ベンダーと併走してくれるWebマーケティング会社7選

掲載順は評価順ではありません。各事業者の特徴や支援内容は、公式サイト等で公開されている客観的事実に基づいて整理しています。

スリードット株式会社

スリードット株式会社は、大阪市西区を拠点に企業のデジタルマーケティングや経営コンサルティングを展開する事業者です。単なる作業受託ではなく、クライアントが自立してマーケティングを推進できる「内製化支援」を重視した伴走スタイルを掲げています。

同社では、自社開発のSEO対策ツール「Leap Hand」の提供やスクール事業を通じたノウハウ提供を行っており、Webの専門知識がない社内担当者でも施策を進められる仕組みを整えています。また、リニューアルの途中段階や既存の制作環境がある状態からのディレクション代行にも柔軟に対応しており、突然のトラブルやベンダー間調整にも対応できる体制を整えています。

社内に専任のWeb担当者がおらず、外部の制作会社との橋渡し役を求めつつ、将来的には自社でWeb集客のPDCAを回せる体制を作りたい企業に適しています。

“スリードット株式会社

住所:〒550-0001 大阪府大阪市西区土佐堀1丁目6−20 新栄ビル 10階
電話:06-6450-8369
公式サイト:https://three-dots.co.jp/”

株式会社バリューエージェント

株式会社バリューエージェントは、大阪市淀川区西中島に本社を置き、中小企業向けに「Webマーケティング部門代行サービス」やWebコンサルティングを提供する企業です。制作会社や広告代理店との「協業・アライアンス」実績が豊富で、他社が制作したWebサイトの改善や広告運用の引き継ぎを数多く手掛けています。

同社の特徴は、既存の制作会社が存在する場合でも、自社がWebマーケティング設計や解析、具体的な「改善指示書」の作成を担当し、制作実務は既存ベンダー側に依頼するという役割分担が可能な点です。また、自社内にコンサルタント、ディレクター、広告運用者、ライターが在籍しており、SEO、リスティング広告、SNS運用まで一貫した支援体制を備えています。

現在の制作会社との関係を良好に維持したまま、専門的なデータ解析や具体的な改善指示書を出してくれる「外部のWebマーケティング部門」を設置したい企業に適しています。

株式会社コトウリ

株式会社コトウリは、大阪市中央区(大阪デザインセンター内)に拠点を置き、中小企業の「かかりつけのWeb屋」としてデジタルマーケティングの伴走支援を行う事業者です。代表自身が中小企業診断士の資格を持ち、公的支援機関での相談員実績も有しています。

同社は「みえる・わかる・できる・かわる・ふえる」のステップに基づき、経営目線とWeb解析を連動させた支援を展開しています。既存のホームページがある企業に対しては、セカンドオピニオンとしての診断や、既存制作会社へのリニューアルプラン・ディレクション窓口の代行、さらには社内向けOJT研修など、企業の自走化を促すメニューが用意されています。

既存業者から提出されるアクセス解析レポートの妥当性を確認したい場合や、自社のリソース・知識不足を補う中立的なアドバイザーを求めている小規模〜中堅企業に適しています。

有限会社流楽

有限会社流楽は、大阪市西区で20年以上にわたり中小企業のホームページ改善やWebマーケティング支援を行っている企業です。支援のゴールを「御社だけで集客できるようになること」と明確に定めており、完全自走化に向けた伴走支援を行っています。

同社では、独自メソッド「サイトスタイリング」を用いて、既存サイトの導線や表示品質、SEOスペックを徹底的に診断・チューニングします。大阪府の公的支援事業(賃上げ支援事業等)におけるECサイト伴走支援実績もあり、月1回の対面ミーティングや無制限のメール相談を通じて、担当者のスキル向上と自社集客基盤の構築を同時に進めます。

既存のWebサイトを無駄に壊すことなく、ユーザー目線での課題(カスタマーバリア)を取り除き、社内スタッフが自信を持ってWeb運用を行えるよう育て上げたい企業に適しています。

株式会社モンゴロイド

株式会社モンゴロイドは、大阪市北区堂島に本社を置くWebマーケティング会社で、戦略設計から実務運営までを一貫して伴走するスタイルを採っています。自社ECやモール運用、リスティング・SNS広告運用において豊富な知見を持っています。

同社では他社とのパートナー提携や協業に関する相談窓口を設けており、既存ベンダーやクライアントの社内チームと役割を分担しながらプロジェクトを進める体制を整えています。単なるアクセスアップにとどまらず、事業計画や売上構造から逆算したKPI設計を行い、広告運用の最適化やデータ分析を継続的に実行します。

既存のWeb制作会社と連携しながら、特にWeb広告やEC領域の売上向上に向けた高度なデータ分析と実務伴走を求めたい中堅・成長企業に適しています。

株式会社アン

株式会社アンは、大阪府池田市に拠点を置く「伴走型WEB制作・マーケティング会社」です。企業理念として「共創と伴走」を掲げ、クライアントと同じ目線で課題解決に取り組む姿勢を徹底しています。

既存サイトを活かした運用サポートを得意としており、現状のアクセス解析(GA4等)から課題を可視化する「みえる化レポート」の作成や、部分的な改善提案(スポットパートナー)を提供しています。外部委託先とのコミュニケーションに課題を感じている企業に対し、戦略検討のプロセスから一緒に入り込み、対話を通じた継続的な改善活動を支援します。

大手代理店のような一方的なレポート提出ではなく、地域密着で密なコミュニケーションを取りながら、既存サイトの課題を一つずつ着実に改善していきたい企業に適しています。

株式会社PLAN-B

株式会社PLAN-Bは、大阪市西区新町に大阪本社を置くデジタルマーケティングカンパニーです。累計数千社以上のSEOコンサルティング実績を持ち、近年では生成AI検索(LLMO対策)や統合的なインハウス支援にも力を入れています。

自社で開発・提供するSEOツール「SEARCH WRITE」やインフルエンサーマーケティング支援ツールを活用し、ツール提供とプロによる伴走コンサルティングの両輪で企業のマーケティング活動を支えます。既存の制作会社が構築したWebサイトであっても、技術的な内部SEO監査やコンテンツ改善のロードマップを提示し、制作側が実装しやすい形で要件定義を行うことが可能です。

すでに大規模なWebサイトを運用しており、既存の制作体制を維持したまま、最高水準のSEO・AI検索最適化や高度なデジタル戦略の伴走を求める中堅〜大手企業に適しています。

大阪企業が既存ベンダーを変えずに伴走パートナーを求める背景

大阪府内の企業構造を見ると、総務省・中小企業庁の「経済センサス‐活動調査」等において示されている通り、府内事業所の99%以上を中小企業が占めています。これらの企業では、古くからの人的ネットワークや地元の取引関係を重視する商習慣が根強く存在します。長年ホームページ管理を依頼している制作会社や印刷会社系の代理店との関係を一方的に打ち切ることは、地域での信用関係や過去の契約関係から容易ではありません。

一方で、近年のWebマーケティングはSEOアルゴリズムの複雑化、Cookie規制、運用型広告の高度化、さらには生成AI検索の台頭など、急速に専門分化が進んでいます。公益財団法人大阪産業局(大阪産業創造館)や大阪府商工労働部の相談窓口などにも、「既存の業者に相談しても専門的な提案が返ってこない」「月々の管理費を払っているがアクセス解析の数字を共有されるだけで、具体的な打ち手が分からない」といった切実な相談が多数寄せられています。

こうした地域事情を背景に、大阪では「既存の制作会社との契約は継続したまま、戦略立案や指示出しを専門家に伴走してもらう」というセカンドオピニオン型・ディレクション代行型の需要が急増しています。既存の人間関係を壊さず、同時に専門的なWebマーケティングの知見を取り入れる手法は、関西の中小企業にとって極めて現実的で合理的な選択肢となっています。

伴走型Webマーケティングの費用相場と契約形態

伴走型Webマーケティングの導入を検討する際、一般的な相場と契約の仕組みを把握しておくことが重要です。一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会や各種コンサルティング業界の調査データによると、支援形態ごとに以下のような相場が形成されています。

最も一般的な契約形態は「月額定額(リテイナー)型」です。月1〜2回の定例ミーティング、アクセス解析、課題抽出、既存ベンダーへの指示書作成などを含む伴走支援の場合、費用相場は月額10万円〜30万円程度が標準的です。専任のマーケティング部長を1名採用・雇用する場合の人件費(月額40万〜60万円以上+社会保険料等)と比較すると、固定費を抑えつつ専門チームの知見を活用できるメリットがあります。

また、初期段階で現状を把握するための「スポット診断・サイト監査」は5万円〜20万円程度で提供されるケースが多く見られます。一方で、リスティング広告やSNS広告の運用代行を含む場合は、月額固定費に加えて「広告出稿費用の20%程度」が運用手数料として発生するのが業界の通例です。見積もりを確認する際は、月々の定例ミーティングの回数、チャット等での日常的な相談可否、既存ベンダーへの指示出しまで代行してくれるのか自社が指示を仲介するのかといった「工数の境界線」を必ず確認してください。

自社に適した伴走会社を見極める4つの判断軸

1. 既存ベンダーとの協業・調整に前向きか

最も重要な基準は、他社が制作したWebサイトや既存の広告代理店が存在する状況に対して、柔軟かつ前向きに対応してくれるかどうかです。会社によっては「自社でサイトを作り直さなければ成果は保証できない」とリプレイスを前提とする事業者も存在します。

初回相談時に「現在の制作会社を残したまま、改善指示書を出してもらえるか」「既存ベンダーのエンジニアと直接コミュニケーションを取ってくれるか」を率直に確認してください。比較表の「主な併走・支援形態」の列に協業や部門代行を明記している企業は、この調整に慣れています。

2. 支援のゴールが「内製化」か「完全代行」か

自社が最終的にどのような体制を目指したいかによって、選ぶべきパートナーは大きく異なります。自社の社員にWebマーケティングの知見を蓄積させ、将来的に自走したい場合は「内製化支援・研修型」の企業を選ぶ必要があります。

反対に、社内に専任担当者を置く余裕が一切なく、実務やベンダー管理を外部に任せきりにしたい場合は、「Webマーケティング部門代行型」の企業が適しています。自社の社内リソースの状況と照らし合わせて判断してください。

3. 得意とする施策領域が自社の課題と合致しているか

Webマーケティングと一口に言っても、SEO対策、コンテンツ制作、Web広告運用、UI/UX改善、ECモール支援など、領域は多岐にわたります。自社の現在のボトルネックが「サイトへの流入数」なのか、「サイト訪問者の離脱(成約率)」なのかによって、依頼すべき専門分野が異なります。

流入数が課題であればSEOやWeb広告に強みを持つ会社を、アクセスはあるのに問い合わせに結びつかない場合はUI/UX改善やLPO(ランディングページ最適化)に長けた会社を選ぶのが適切です。比較表の「得意な支援領域」を参考にしてください。

4. 定例会の頻度とコミュニケーション方法

伴走支援の成果は、日々のコミュニケーションの密度に比例します。月に1回定例レポートが送られてくるだけの支援では、施策のスピードが落ち、社内のモチベーションも続きません。

SlackやChatworkなどのビジネスチャットで日常的な質問に即座に答えてくれるか、オンラインだけでなく対面でのミーティングにも対応しているかなど、自社の業務スタイルに合ったコミュニケーション環境が提供されているかを確認しましょう。

既存ベンダー併走型Webマーケティングに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 既存の制作会社に嫌がられたりトラブルになったりしませんか?

事前に目的と役割分担を丁寧に共有すれば、トラブルになるケースは稀です。多くの制作会社にとっても、クライアントから抽象的な要望を出されるより、マーケティングの専門家から具体的な改善要件や仕様指示を出してもらう方が作業しやすいため、協調関係が築かれることが一般的です。

Q2. ホームページのソースコードやサーバー情報が開示できない場合でも支援は可能ですか?

可能です。サーバーやソースコードへの直接アクセス権限がない場合でも、Googleアナリティクス(GA4)やSearch Consoleの閲覧権限さえあれば、アクセス状況の分析や改善指示書の作成は十分に行えます。修正の実作業は既存の管理会社に依頼する形をとります。

Q3. 既存の広告代理店がいる場合、広告運用のセカンドオピニオンだけを頼めますか?

対応可能な会社が多くあります。広告管理画面の閲覧権限を共有し、キーワード選定の妥当性や入札単価、配信ターゲットの設計に無駄がないかを第三者として診断・レビューしてもらうことが可能です。代理店への改善要求の根拠として活用できます。

Q4. 契約期間の縛りはありますか?

伴走型支援の場合、施策の実行とデータ蓄積に一定の時間が必要となるため、3ヶ月〜6ヶ月程度の最低契約期間が設けられていることが一般的です。ただし、初回にスポット診断や1ヶ月のお試しプランを用意している事業者もあるため、契約前に確認することをおすすめします。

Q5. 大阪府外の遠方にある制作会社を利用している場合でも対応してもらえますか?

問題なく対応できます。本記事で紹介した各社は、ZoomやGoogle Meetなどのオンライン会議システムおよびチャットツールを活用した進行管理に精通しています。既存ベンダーの所在地に関係なく、円滑なディレクションが可能です。

まとめ

既存の制作会社や広告代理店が存在する中でWeb集客の成果を高めるためには、安易な発注先の切り替えを行うのではなく、中立的な知見を持つ「伴走パートナー」を外部に迎えるアプローチが極めて有効です。

自社にとって最適な支援会社を見つけるためには、以下の3点を意識して検討を進めてください。

  • 既存ベンダーとの役割分担(協業・指示出し代行)を前向きに引き受けてくれるか
  • 自社のゴール(将来の内製化か、現在の部門代行か)と支援スタイルが合致しているか
  • 提示された料金プランの中に、定例ミーティングや日常相談がどこまで含まれているか

本記事の比較表と判断軸を活用し、まずは気になった事業者の無料相談や診断サービスを利用して、自社の現在の状況を率直に相談してみることから始めてみてください。