布団は毎日使うものですが、適切な管理を怠ると、目に見えない虫が潜んでしまうことがあります。布団の中の虫は、単に不快なだけでなく、アレルギーや皮膚トラブルを引き起こす原因にもなります。快適な睡眠環境を維持するために、布団にいる虫がもたらす健康リスクと、その防止策について詳しく見ていきましょう。布団に潜む虫の中でも、特に問題となるのがダニです。ダニ自体は肉眼で見ることが難しいほど小さいため、普段は気づきにくいですが、そのフンや死骸が空気中に舞うことで、アレルギーの原因になることがあります。ヒョウヒダニの存在が増えると、それを捕食するツメダニが発生し、人の皮膚を刺してかゆみを引き起こします。アトピー性皮膚炎や喘息などの症状が悪化する原因にもなるため、特に小さな子どもやアレルギー体質の人は注意が必要です。また、**トコジラミ（ナンキンムシ）**は、布団の縫い目やマットレスの隙間に潜み、夜になると活動を始めます。トコジラミは人の血を吸うことで成長し、刺されると赤く腫れ、強いかゆみが長期間続くことがあります。さらに、一度発生すると繁殖力が強く、家全体に広がることもあるため、早急な対策が必要です。ペットを飼っている家庭では、ノミが布団に入り込むこともあります。ノミに刺されると、足元や腰回りに赤い斑点ができ、強いかゆみを伴います。ノミは非常に跳躍力があるため、布団からカーペットやソファへと広がり、駆除が難しくなることがあります。こうした虫を防ぐためには、布団の衛生管理を徹底することが最も重要です。まず、シーツや枕カバーは週に1回以上洗濯し、布団も定期的に天日干しするか、布団乾燥機を使ってダニを死滅させるようにしましょう。特にダニは湿気を好むため、布団の湿度を管理することが大切です。