マンションに住んでいると、突然の水漏れトラブルに直面することがあります。特に築年数が経過した物件では、経年劣化が原因で給排水管や設備のトラブルが発生しやすくなります。こうした水漏れが起きた際に、修理費用を誰が負担するのか、保険で補償されるのかは非常に気になるところです。マンションでの水漏れトラブルの対応方法と、保険が適用される範囲について詳しく解説します。まず、水漏れの原因として最も多いのが、給排水管の老朽化です。マンションでは、共用部分と専有部分があり、給排水管のどこで水漏れが発生したかによって対応が変わります。天井裏や壁の内部にある配管は共用部分とされ、修理費用は管理組合が負担することが一般的です。一方で、キッチンや浴室、洗面所などの設備に接続されている配管や、給湯器からの水漏れは専有部分とみなされ、基本的に所有者の責任で修理を行うことになります。水漏れが発生した場合、火災保険が適用されることがあります。火災保険には「水濡れ補償」が付帯されていることが多く、マンションの自室で発生した水漏れによる家財の損害や修理費用がカバーされることがあります。ただし、経年劣化が原因の水漏れの場合、保険が適用されないことも多いです。火災保険は突発的な事故や災害に対応するものであり、長年の使用による配管の劣化や設備の老朽化は補償対象外とされるケースが一般的です。一方で、個人賠償責任保険は、階下の住人に被害を与えた場合に適用されることがあります。例えば、自室の給水管が破損し、階下の天井や壁を濡らしてしまった場合、その修理費用を補償することができます。ただし、こちらも経年劣化が原因で発生した水漏れは「不可抗力」と判断され、保険が適用されないことがあります。契約内容によっては、経年劣化による水漏れでも補償される場合があるため、事前に保険の内容を確認することが重要です。